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2023年、プラチナムが企画・制作を担当し、大きな反響を呼んだ「視線が上がる広告」。“普段よりも気分が落ち込むことが多い”という学生の気持ちに少しでも寄り添えるようなサービスでありたい。そんなOfferBoxの立ち上げ当時からの思いをどうプロジェクトに落とし込んだのか。
今回は、担当したチームメンバーにプロジェクトについて聞いてみました。
営業
清水 歩
新卒入社3年目(当時)
プランナー/コピーライター
藤田 健太郎
新卒入社4年目(当時)
統括・進行マネージャー
渡邊 瑠緯
新卒入社9年目(当時)
メディア統括・プロモーター
澤田 剛
新卒入社2年目(当時)
プロジェクトが始まった経緯を教えてください。
プロジェクト実施の1年ほど前に、新規でPRのご提案をしました。
学生と企業をつなげる新卒オファー型就活サービス「OfferBox」を提供するi-plugは、「つながりで、人の可能性があふれる社会をつくる」というミッションのもと、一人ひとりがワクワクして働ける社会の実現に貢献しています。
オファーボックスがリリースされた当時、"学生にオファーを送る"という就活ツールはまだ一般的でなかったのですが、次第に類似のツールも増えていきました。
そんななか、「オファーボックスのポジショニングを確立したい、他サービスとの差別化をしたい」というご依頼を当初いただきました。
どうしたらクライアントさんの思いを形にできるか、ふたりで何度もディスカッションしました。正式にプラチナムに依頼すると決定いただいたのは、初めて提案してから1年後くらいだったと思います。いろいろなアイデアをお出しした中で、「メッセージ広告を活用したブランディング施策」という方向性で進めることが決まり、クリエイティブ担当として藤田君にジョインしてもらいました。
僕の役割は、“オファーボックス=学生に寄り添うサービスである”ことが伝わる企画を考えること。これまでPRコンサルタントとしての業務をメインで行っており、ちょうどPRコンサルティング局から、CD(コミュニケーションデザイン)局に翌月異動する、というタイミングでプランナーとして初めての大きなお仕事だったので、不安もありましたね。
その後も何度も何度もクライアントさんと企画の内容について議論しました。この時点で、既に3月半ば。広告掲出日は就活採用解禁日の6月1日にすることが決まっていたので、コピーやデザインが定まらない状況の中、同時並行で掲出場所の選定も進めていきました。
PR観点での話題化を優先し、掲出日を就活解禁日である6月1日(木)にすること、掲出場所選定の指標として交通量を最優先しないこと、これは結構チャレンジングな提案でしたね。
通常、駅内広告の契約は月曜開始~日曜終了というパッケージになっています。つまり、木曜日である6月1日を掲出開始日に設定するということは、買った広告枠を4日間空白にするということ。かなり大きな決断でしたが、“藤田の案は絶対に話題化する”という自信があったので、チームマネージャーとして「掲出日が減りリーチできなかった部分は、PRでカバーします」といってクライアントさんを説得した記憶があります。
掲出場所・日時が確定した後もクリエイティブ案は着地せず、何度も提案を繰り返し、最終的に実施したプロジェクトの案が思い浮かんだのは、最終提案日前日の夜でした。日付も枠も確定している中、“あとは僕がブランドの価値が伝わり、そして話題化するクリエイティブの方向性を決めるだけ”という状況は正直かなりプレッシャーでしたね(笑)
前日の夜、藤田さんの案を見たとき、「これだ!!!」とビビっときて、クライアントさんにもすぐにOKをいただきました。
あとはいかに世の中に話題を拡散させるかー。
僕は当時2年目で、初めてメディア統括の担当となり、プロジェクトを「世の中に広める」という最後の重要な役割を任せてもらいました。今回の情報戦略としては、まずはSNSでバズを起こし、メディアとのタイアップで相乗効果を狙い、さらに話題を大きくする。そして、SNSでの盛り上がりをメディアに取り上げてもらい、日本全国で話題を最大化させること。SNSでの話題化はある程度想定していたので、いかにメディアにその情報を伝達し、興味を持ってもらうかが最後の肝でした。
かなり責任は大きかったですが、先輩方のこれまでの企画提案の様子を間近で見てきていたので、「このバトンを引き継ぎ、なんとか世の中に出そう、話題を最大化させよう」と必死にくらいつきました。
結果はいかがでしたか?
大学から感謝の電話をいただいたり、SNSでポジティブな投稿が続出したり、ほぼ全ての主要メディアに取材していただいたりと、様々な場所で反響が巻き起こりました。
クライアントさんからも「他部署からの評価も高く、社内外でかなり大きな反響があった」とのご連絡をいただきました。そしてなにより、このプロジェクトの一番のゴールであった「オファーボックスのブランドメッセージを伝える/ブランドイメージを形成する」という結果に繋がったことが本当に嬉しかったです。
そして、今年(2024年)のプロジェクトも引き続きご担当されたと聞きました。
はい、去年の結果を受け、「今年もお願いします」とご連絡をいただきました。嬉しかったですね。
僕は、1回目のプロジェクトはメディア統括という立ち位置でしたが、今回は、プロジェクト全体を指揮する立場を任せていただきました。去年はひりひりすることもありましたが、本当に楽しかったですし、先輩方に鍛えられました。去年の経験が今年のプロジェクト進行に活きています。
今年もかなり話題化したそうですね。
はい、1回目を上回る結果になりました。「なぞの広告が渋谷に出現」としてSNSだけでなく、今回はテレビやラジオにも取り上げていただきました。
2度目のお声がけをいただいたときに「前回を超えるものをお願いします」と言われたときには相当プレッシャーでしたが(笑)無事達成することができ、良かったです。
僕は、「こんなおもしろい広告があったよ」と広告と一緒に写真を撮った母から連絡がきて。「それ、僕たちが手掛けたプロジェクトだよ」と言ったら、驚いていました(笑)
今回のチームは、若手が中心となって成功したプロジェクトでしたね。
僕は、よりよいプロジェクトをクライアントさんとワンチームで行うには、お互いの信頼関係が非常に重要だと思っています。「チャレンジングなプロジェクトだけど、このチームと一緒に挑戦したい」「このチームが言っているから、社内に自信を持って提案できる」、そうクライアントさんに思ってもらうために、いつも本音で会話することを意識しています。今回のプロジェクトは、信頼して任せていただけなければ成しえなかったプロジェクトでしたし、クライアントさんの社内の調整や説得にもとても感謝しています。
僕は、2年目ながら、かなり責任の大きい部分を任せていただき、クライアントさんはもちろん、チームメンバーにも感謝しています。自分の頑張り次第ですが、若いうちから裁量権を持って働くことのできる環境だと改めて実感しました。
今回の企画は、i-plugのご担当者様と何度も議論を重ね、学生に寄り添うi-plugだからこそできるコミュニケーションを考え抜いたうえで生まれた企画です。
入社4年目という立場で、このような大きな企画のメインの担当でチャレンジをさせていただきました。そして今回の施策では、世の中へのインパクトとクライアントへの貢献度が評価され、社内のMVPクリエイティブ部門に選出いただくことができました。
これからも、社会を少しでも前に進めることができるような企画を考えていけたらいいなと思います。
プロジェクトが始まる流れは、①新規でこちらからご提案する ②プロジェクトを継続し、次期も担当させていただく ③お客様側からご相談をいただく の主に3パターンです。
クライアントの課題を、コミュニケーション施策でどう解決していくか、世の中と企業の橋渡し役となり、提案します。提案の際には、社内でそれぞれがアイデアを持ち寄り、数回のディスカッションを経て企画書を作成します。
クライアントの熱い思いや企画の背景があったとしても、消費者の目に入り、印象付けられるのはほんの一部だけ。
今回は、企画のメインが「交通広告」であったため、広告の前を通りすぎる一瞬でいかに印象付けられるかが勝負。どんな内容にすればクライアントの価値が伝わり、イメージを変えられるかを入念にすり合わせをしました。今回はクリエイティブの制作に最も時間をかけています。
コンテンツの内容は、「イベント」「ポップアップ」「アワード」「キャンペーン」「他社コラボ」「HP制作」「タレントキャスティング」等プロジェクトにより様々。
基本的にはグループ企業と連携し、自社内でコンテンツ制作もすべて行うことがひとつの特徴です。(自社にないサービスや技術の場合は他社様と連携します)
今回の目的を果たすには、何歳くらいの方がどれくらいの人数通る場所が良いのか、等の観点で選定します。
また、今回は“視線を上げると元気になる”という企画の軸となる部分に教授からのお墨付きもらい、信憑性・整合性を持たせるため、ご協力いただける教授へのお声掛けも行っていきました。
メディアやSNSの力で世の中に広めていかなければ、今回のプロジェクトは、広告の前を歩き、気づいた人にしか認識してもらえません。
だからこそ、見た人が“共感”して、“広めたくなる”ようなプロジェクトを私たちは創造する必要があります。
今回は、広告を見た人のSNSでの投稿や、取材をしてくれたメディアの記事を通じてプロジェクトについて日本中に広まっていきました。
「こんな目的・思いがありこのプロジェクトを実施した」そんな企業の思いや背景を知らなければ、メディアにも取り上げてもらえません。
私たちは、企業のプロジェクトをPR視点で作り、そして伝える、という役割を担っています。